「おぼえている手帳」は、認知症の高齢者の方のために、記録を蓄積することで記憶の代わりとするための手帳です。
そのために、専用の記入欄と、写真を簡単に保持するためのポケットが用意されています。
「おぼえている手帳」に不可欠なのは、ご家族や介護される方のご協力です。別の記事でも紹介しているように、ご本人の写真を撮っていただき、それを手帳の中に蓄積することで、記録が記憶の代わりになります。
もともとは、汎用の製品を使って実施してきたことでもあり、またテスト段階でもいろいろな方にそのような形で実践していただいておりました。そして、これをより簡単に多くの方に実施していただくために、専用のものの開発に踏み切りました。
「おぼえている手帳」によって、1人でも多くの認知症の高齢者の方が、一日でも早く、記憶を持っていただくようにと祈念しております。
そのことで、記憶の保持がむずかしい認知症の高齢者の方も、自分が時間の連続の中に生活していることが実感されるようになります。
これは、今までテストに参加していただいた、認知症の当事者のかたやご家族の方の実感でもあります。