おぼえている手帳をおぼえないでください
このホームページをみてくださっているみなさまへ
「おぼえている手帳」はおぼえないでください。
おぼえるよりも使っていただきたいのです。
もちろん、「おぼえている手帳」は、おぼえていただくのはありがたいです。
そしてそれよりも、是非手に取って購入していただき使っていただきたいのです。
そのことで、「おぼえている手帳」は効果を発揮します。
より具体的に言えば、認知症の方でも記憶が持てるようになります。
まず最初の1ページを日付を入れて書いて欲しいのです。同時に写真を撮って左のページのポケットに入れてください。
そしてまた、次の1ページを書いて欲しいのです。そして写真を左ページのポケットに入れてください。
念のために付け加えると、毎日書く必要はありません。
するとページをめくることで、認知症の当事者の方は時間を擬似的に経験できるようになります。
これが続くと、つまり記録を続けるとどうなるでしょう。
時間の経過を擬似的に経験でき、そこに自分が生きた証を確認できます。
そしてこれはやらない限りは実感されないものです。
「おぼえている手帳」をおぼえないでほしいというのは、こういう理由からです。
健常な人たちは、数日前のことも数ヶ月前のことも普通に認識しておぼえています。
だから認知症の人たちが、過去のことがわからないというのを理解はしていません。
そして認知症の人たちは、記憶の保持がむずかしいがゆえに、とくに最近の過去からの連続が実感できていません。
そこで、記録と写真を使って、経験した事実を冊子の中に保存する。
これを連続し、冊子のページをめくることで時間の経過を擬似的に経験してもらう。
それがおぼえている手帳なのです。
これは、使っていただければ、認知症の当事者の方にもご理解いただけます。
このホームページを見ているご家族の方や施設スタッフの方におかれましては
おぼえている手帳はおぼえないでください。そうではなく、使って欲しいのです。
これは、おすすめではなく、お願いです。どうぞよろしくお願いいたします。